⑴時間外労働とは(法内時間外労働と法定時間外労働)
時間外労働とは、広くは所定労働時間を延長して労働させることをいいます。
いわゆる「残業」を総称して使うことが多い言葉ですが、法律上は二つの意味に分かれます。
一つは、法内時間外労働というものです。たとえば、相談の会社のように1日7時間労働の会社では、7時間を超えて8時間までの間の労働は、法内時間外労働といわれます。 もう一つは、法定時間外労働というものです。1日または1週の法定労働時間を超える労働のことをいいます。たとえば1日8時間を超えて働くか、1週間40時間を超えた場合は法定時間外労働として、基本的に労働基準法の規制を受けることになります。 ご相談のケースでは、以下のとおりとなります。
⑵ 休日労働とは
休日労働は、広くは所定休日に労働をさせることをいいます。
そのうち、法定外休日労働とは、週休制の法定休日に働くことです。 たとえば、1週間で1日も休みがない場合、法定休日に働いていることになるので、法定外休日労働をしたことになるのです(ただし、変形週休制になっている場合や、振替休日を採用している場合は別です)。
ここは間違えやすいのですが、たとえば土日休みの週休二日制の会社で、土曜日を出勤したからといっても、法定外休日労働をしたことにはなりません。
日曜日が休みであれば、「休日は毎週1日以上」という労働基準法の法定休日ルールには違反しないからです。